場所郷土料理 梅ヶ枝清水前四辻角
小田島の庄型板碑と称される供養塔。その来歴は定かではない。
―東根の民話からー
その昔、町の造り酒屋に夜な夜な一人の男が現れ、「酒粕を食わせろ」と言って食べていたという。それが毎日来るようになり、酒屋の主人が後を追ってみると、梅ヶ枝清水の四辻に来ると姿を消してしまったという。
ある夜のこと、酒屋の主人の枕元にこの男が現れ、こう告げたという。「酒好きな俺に誰も酒を呑ませてくれない。せめて酒粕で我慢しようと思っていた。死んでから毎日行った」
これを知った酒屋の主人はとても不憫に思い、なき男を弔うために、お地蔵様を建ててあげた。するとその日から男は現れなくなったという。
そこでこのお地蔵様を「粕食らい地蔵」と言うようになった。